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非天然色東京画

2015.11.10

【東京の空き家を調べるシリーズ01】東京の空き家の実態

こんにちは、空き家キュレーターの佐野です。
このシリーズでは、個人的に興味のある「東京の空き家」について調べて行きたいと思います。

東京には空き家バンクがありません。それは、なぜなんでしょう?
私は世田谷区に住んでいますが、散歩をしていると空き家らしい住宅をよく見かけます。この家は、なぜ空き家なのか?東京なら売却すれば良いのに。または貸したり、お店にしたりなど、活用する方法はたくさんありそうです。

そのあたりの疑問に答えられるよう、東京の空き家について調べていくシリーズを始めます!

まずは東京都都市整備局が公開している、「東京の空き家の実態」を見てみましょう。

住宅ストック数、空き家数、空き家率の推移

・平成20年において住宅ストック数(約678万戸)は、総世帯数(約598万世帯)に対し1.13倍となっている。
・空き家数は約75万戸あり空き家率は平成10年からほぼ横ばいである。

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空き家の種類別構成比など

・東京都における空き家総数は、平成15年の66.5万戸から、平成20年は75.0万戸に増加した。
・平成20年の東京都における賃貸用の住宅で空き家になっているもの49.2万戸のうち、非木造の共同住宅が、33.4万戸と7割近くを占めている。

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都内の活用可能な賃貸用の空き家

・平成20年の東京都の空き家総数75.0万戸のうち、活用可能と想定される「腐朽・破損なし」の賃貸用の空き家数は40.7万戸。
・活用可能な賃貸用の空き家は周辺区に多い。

03

都内の活用可能な賃貸用の空き家(構造別)

・木造の活用可能な賃貸用の空き家は周辺区に多い。

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建築時期、空き家継続期間など

・建築時期では、昭和55年以前が3割強を占めている。
・腐朽・破損の有無では、3割弱に腐朽・破損がある。
・募集家賃は、10万円未満が約7割を占めている。
・空き家継続期間では3ヶ月未満が約4割全体で1年未満の割合が約8割となっている。

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リフォームの実施状況、募集状況など

・リフォームは4割弱で行われ、天井・壁・床等の内装の改修工事が高い。
・入居者又は売却先の募集状況では、約8割が賃貸として入居者を募集している。
・売却先や入居者が決まらない原因は、「市況が悪いため」につぎ、「募集し始めたばかりであるため」が上位になっている。

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所有者、建て方・構造、立地状況

・所有主体別では、単独個人名義が7割を超え、法人が2割弱となっている。
・建て方・構造別では、非木造の共同住宅が約6割、木造の共同住宅が3割となっている。
・最寄り鉄道駅からの距離では、1km未満で7割弱を占めている。
・最寄り鉄道駅ま所要時間(徒歩)では、10分未満で6割強を占めている。

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エレベータの有無、居住室数、延べ面積など

・共同住宅の場合、エレベータのない空き家が7割を超える。
・高齢者等のための設備については、約6割で設備がない。
・住戸内の居住室数では、2室以下で7割弱を占める。
・延べ面積では、15~30㎡が5割弱を占め、全体のうち40㎡未満が7割弱を占める。

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まとめ

このデータにおける「空き家」の定義は、マンションやアパートの空室も含んでおり、その数も全体の65.5%となっています。そのため、東京においては、やはり有効な空き家対策としてはリノベーションなどの入居者を入れる施策を取る事例が多そうですね。

反面、散歩をしていてよく見かける空き家とは、上記データにおける二次的住居、またはその他に分類されると思われるため、今後このシリーズで取り扱う空き家はこの二次的住居について調べていきたいと思います。

この記事を書いた人
佐野 隼一朗 空き家キュレーター/建築士 37歳2児の父親。建築や店舗の設計をする傍ら、空き家問題について興味を持ち様々な活動をリサーチしている中で気づくと空き家キュレーターになってました。空き家問題をポジティブに変える活動を目指して日々リサーチ&ディベロップ。美味しいラーメンとステーキにも詳しい。 :Facebook :Twitter http://syunichiro.com
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