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2015.10.26

【地方公共団体等の取組み事例】5. 老朽危険空き家の除去の取組み

老朽空き家等の除去事業
空き家再生等推進事業 社会資本整備総合交付金
(効果促進事業)
社会資本整備総合交付金
(効果促進事業・提案事業)
市単独事業
越前町安心で潤いのあるまちづくり事業 [福井県] 長崎市老朽空き家対策事業 [長崎県] 滑川市危険老朽空き家対策事業 [富山県]
空き家所有者への空き家取り壊し工事費補助 跡地のポケットパーク整備
対象地区 越前地区(旧越前町)過疎
※町内4地区のうち1地区
同左 特に整備が必要な既成市街地
(105丁目を指定)
人口集中地区内
撤去対象廃屋等
  • 現地調査等により町が防災上、防犯上危険と判断する空き家
  • 家屋の2面以上隣家が面している空き家など
  • 現地調査等により個別に判断し、決定
  • 住宅などが隣接していない住宅や袋小路奥の住宅など対象外
  • 居住目的で建築し、居住していない建物
  • 市町が周囲に対して危険性があると判断した木造建築物等
事業要件
  • 「空き家の取り壊し」「跡地をポケットパークとして10年以上、町に無償で貸すこと」について所有者が承諾
  • 維持管理について自治区の合意が得られている
    (解体前に、自治区と「維持管理に関する覚書」を締結)
  • 土地及び建物を死に寄付又は無償譲渡
  • 土地の維持管理についての地域住民等の同意など
  • 土地及び建物を市に寄付
  • 維持管理についての地位域住民等の同意 など
事業内容 空き地所有者に解体費用(上限200万円)を補助
  1. (1)整地及び排水工事
  2. (2)花壇、ベンチの設置
  3. (3)フェンス。標識、その他の安全施設の設置等

※維持管理費は自治区が負担

市が寄付後に登記、解体工事を実施 市が寄付後に登記、解体工事を実施
跡地の整備等 自治会と協議し、跡地の整備内容を決定
例)貯水槽等の消防設備や休憩用ベンチ等
除去実績 平成19〜22年度の4年間
10件(平成19年度は町単独事業で3件実施)
平成19〜22年度の4年間
9施設(平成19年度は町単独事業で2施設実施)
H20〜22年度の3年間
27件
H20〜22年度の3年間
6件7棟

資料: ヒアリング調査(電話を含む)及び各市町村のホームページより

越前町安心で潤いのあるまちづくり事業 (福井県越前町)
越前地区(旧越前町)の密集住宅地
越前地区(旧越前町)の密集住宅地
地区内の危険老朽空き家(除去事例)
地区内の危険老朽空き家(除去事例)

■ 事業の背景

■ 事業の経緯

平成19年度 町単独事業として「越前町安心で潤いのあるまちづくり事業」を実施
越前地区2件、宮崎地区1件を実施
平成20年度 地域住宅交付金対象事業として実施。
【基幹事業】空き地の再生等推進事業(除去タイプ)
【提案事業】跡地利用ポケットパーク整備
平成20年度 越前地区2件実施
平成21年度 越前地区2件実施
平成22年度 越前地区3件実施
平成23年度 越前地区申請4件(4件実施予定)
※社会資本整備総合交付金対象事業として実施

越前町安心で潤いのあるまちづくり事業 (福井県越前町)

■ 事業の概要

(1) 空き家所有者への空き家取り壊し工事費補助
「空き家の取り壊し」「跡地をポケットパークとして10年間以上、町に無償で貸すこと」について所有者が承諾していること

対象地区 越前地区(旧越前町)
※危険空き家率(4%)が町平均の約2倍
対象空き家
  1. (1)住宅密集地に位置し、家屋の2面以上が隣家に面している空き家
  2. (2)現地調査に基づき、町が防災上、防犯上危険と判断する空き家(B,Cランク)
  3. (3)土地、建物の所有者が明確である
  4. (4)土地、建物一切の権利、権限について、疑義が解決済みである
主な事業概要
補助額 上限200万円(補助率等の制限はなし)
※建物源失登記費用は所有者が負担
実績 平成19年度: 3件(町の単独事業)
平成20〜22年度の3年間: 7件
(2) 町によるポケットパークの直接整備
事業内容
  1. (1)整地及び排水工事
  2. (2)花壇、ベンチなどの設置
  3. (3)フェンス、標識、その他の安全施設の設置等
実績 平成19年度: 2公園(町の単独事業)
平成20〜22年度の3年間: 7公園
解体除去 跡地をポケットパークとして整備

越前町安心で潤いのあるまちづくり事業 (福井県越前町)

■ 老朽空き家解体・除去事業の流れ

老朽空き家解体・除去事業の流れ

老朽危険空き家の除去費の補助事業

■ 老朽空き家等の除去費の補助事業

ニセコ町廃屋撤去促進事業 [北海道]
(H14年8月1日施行)
西興部村美しい村づくり事業 [北海道]
(H13年4月17日施行)
白馬村廃屋対策事業 [長野県]
(H18年9月28日施行)
鈴鹿市木造住宅耐震補強工事等事業 [三重県]
(H16年6月22日施行)
呉市危険建物除去促進事業 [広島県]
※空き家再生等推進事業(H23年4月1日施行)
対象廃屋等
  • 概ね5年以上放置され、交配している建物
  • 環境美化に著しい支障を与えている
  • 1年以上居住又は利用がない建築物
  • 景観を阻害していると村長が認めたもの
  • 崩壊等の危険にさらされ、景観上及び周辺環境に悪い影響を及ぼす恐れがある廃屋(住居、店舗、宿泊施設等)
  • 市の無料診断の結果「倒壊する可能性が高い」と診断*した住宅(空き家を含む)
    ※総合評価点0.7未満
  • 戸建住宅、長屋、共同住宅、併用住宅で、居住用の建物
  • 危険建物と認定された建物
対象者 個人又は団体 廃屋の所有者(村内、外、個人・団体問わず) 廃屋の所在する行政区の区長 住宅所有者(個人) 土地、又は建物所有者、法定相続人
補助要件
  • 所有者その他の権利の調整を終えたもの
  • 物件の撤去及び適正処理方法に関する計画書を提出
  • 解体後3年間は家屋等の建設不可
  • 解体後の跡地は、景観を損ねることがないように管理
  • 廃屋は審議会が認定
  • 行政区が所有者等の承諾を得たもの
  • 行政区が主体となる解体撤去事業
  • 解体後3年間は家屋等の建設不可
  • 地震による倒壊等の被害の防止を目的として行う木造住宅の除去工事
  • 土地、建物の所有者が異なる場合は、同所有者の同意
  • 市内の解体業者
  • 解体後の敷地の浸水防止、土砂等の流出防止措置
補助率・補助額 解体撤去等費用の1/3(上限20万円) 解体撤去等費用の1/2(上限100万円) 事業費の1/2以内
(述べ床面積が100㎡未満:20万円、100㎡以上200㎡未満:40万円、200㎡以上:80万円)
除去工事に要する経費の2/3(上限10万円) 解体除去等費用の30%(上限30万円)
除去実績 H8年に1件 H13年〜22年の10年間: 45件(960.1万円)
※個人住宅や牛舎等の物置
H18年〜23年の6年間: 10件 H16年〜22年の7年間: 空き家除去は20件(除去総数257件) H23年6月現在: 7件認定(補助事例はなし)

資料: ヒアリング調査(電話を含む)及び各市町村のホームページより

廃屋対策事業 (長野県白馬村)
廃屋対策事業
廃屋対策事業

■ 事業の背景

■ 事業の経緯

平成17年度 廃屋状況調査を実施
※行政区(自治会)の区長に依頼42件(47棟)の廃屋が存在
平成18年度 廃屋対策事業補助金制度の創設
※白馬村環境基本条例第4条に基づく要綱事業
※1行政区2件実施
平成19年度 2行政区3件実施
平成20年度 2行政区3件実施
平成21年度 なし
平成22年度 1行政区1件実施
平成23年度 1行政区1件実施

廃屋対策事業 (長野県白馬村)

■ 補助制度の概要

根拠条例 白馬村環境基本条例第4条
補助対象事業 行政区(自治会)が行う廃屋の解体撤去事業
補助対象者 行政区の区長
対象廃屋 建物用途 住宅、店舗、宿泊施設、事務所、倉庫等
廃屋の定義 明らかに居住又は利用されてない家屋などで、屋根及び壁等の主要な部分が崩れるなど、通常の居住等に耐えられず、崩壊等の危険にさらされており、景観上及び周辺環境に悪い影響を及ぼす恐れのある建築物
範囲等
  1. (1)国道、県道又は一・二級村道に敷地が接している、もしくは観光施設等から視野の範囲に入るもの
  2. (2)近隣の家屋等に直接被害が及ぶことが想定されると村長が特に認めたもの
主な補助要件
  • 解体後3年間は家屋などの建設は原則不可
  • 解体撤去に係る所有者等の承諾は行政区が責任を持って取得
補助額の上限※ 事業費の1/2以内で、

  • 100㎡未満: 上限20万円
  • 100〜200㎡未満: 上限40万円
  • 200㎡以上: 上限80万円
事業実績 平成18〜22年度の5年間: 9件(約29.3万円/件)

※ 平成23年6月29日に要綱の一部を改正、同年10月1日から施行

廃屋対策事業 (長野県白馬村)

※資料: 白馬村環境課

廃屋対策事業 (長野県白馬村)

補助の流れ

廃屋対策事業 補助の流れ

空き家の除去に対する補助事例

■ 中古木造住宅取得等支援事業補助金(松江市)

事業費 2,300万円(平成23年度) ※社会資本整備総合交付金を活用
事業概要 空き家の流通・活用の促進、定住人口の増加、住み替えニーズへの対応のため、全市域を対象として、不動産協会などと連携しながら、中古木造住宅の取得及び改修・建て替えを支援。

【補助対象】
  1. (1)取得支援:
    自己の居住用として購入スた中古木造住宅 (中心市街地においては、木造以外の中古住宅及び中古マンションを含む)
  2. (2)改修支援:
    住宅取得してから1年以内に行われる改修工事
  3. (3)建て替え除去支援:
    築20年以上経過した住宅を取得してから1年以内に行われる建て替えを前提とした除去工事
事業実績
  1. (1)樹徳支援: H22年28件、H23年64件
  2. (2)改修支援: H21年19件、H22年40件、H23年32件
  3. (3)建て替え除去支援: H21年19件、H22年8件、H23年13件
建て替え除去支援

空き家の除去を促進する取組みの事例

■ まちなか防災空地整備事業(神戸市)

事業費 150万円(平成24年度) ※社会資本整備総合交付金を活用
事業概要 密集市街地において、火災などの延焼を防止するスペースを確保することを目的に、災害時は一時避難場所や消防活動用地、緊急車両の回転地などの防災活動の場として、平常時は広場・ポケットパークなどのコミュニティの場として利用する空地を整備する。
※神戸市が土地を無償で借り受けることで、固定資産税が非課税となる。

【補助対象】(要件1〜3をすべて満たすもの) ※補助上限: 100万円
  1. 1. 対象区域内(灘北西部地区、兵庫北部地区、長田南部地区、東垂水地区)であること
  2. 2. 少なくとも3〜5年以上実施すること
  3. 3. まちの防災性向上に資する位置・区域・面積であること
事業実績
(平成24年2月現在)
1件(市がまちづくり協議会等に、空地整備を補助(約80万円)) ※老朽建物の解体の実績はなし。
まちなか防災空地整備事業(神戸市)

空き家の除去・跡地活用事業の事例

■ 老朽危険空き家跡地活用事業(横手市)

事業費 600万円(平成24年度)
事業概要 条例の規定に基づく助言、指導または勧告を受けた市内に在する木造老朽危険空き家のうち、市が所有者から該当建物及び該当建物の存在する土地の寄付を受けたものについて、市が該当建物を除去し、跡地の利活用を図る。空き家除去後の土地は、町内会などにより利用・管理される。
事業実績 3件(平成24年度)

<事業の対象となる土地・建物の条件>

区分 条件
建物
  1. 1. 都市計画区域のうち用途地域又は特定用途制限地域(地位拠点型又は沿道拠点型に限る。以下同じ。)に在し、かつ、住宅の立ち並んでいる場所に在すること。
  2. 2. 木造建築物であること。
  3. 3. 市に寄付できること(借地上に在する建物にあっては、仮地権設定者が借地健者に貸している土地を市に寄付できること。)。
  4. 4. 建物の建物又は賃借権が設定されていないこと。
土地
  1. 1. 都市計画区域のうち用途地域又は特定用途制限地域に在し、かつ、住宅の立ち並んでいる場所に在すること。
  2. 2. 市に寄付できること
  3. 3. 土地に物権又は賃借権が設定されていないこと。
  4. 4. 寄付後の維持管理に支障をきたすおそれがないこと。
  5. 5. 寄付後に災害防止等の処置が必要でないこと。
  6. 6. 市が利活用できると判断した土地であること。

<活動事業の実施手順>

  1. (1)所有者から市長に対する寄付の申出
  2. (2)老朽危険空き家対策検討委員会における除去の決定
  3. (3)所有者から市への所有権移転登記
  4. (4)市発注による除去工事の実施
  5. (5)跡地の管理(町内会等への無償貸与、地縁団体への無償譲渡 等)

※横手市HP、市提供資料、市くらしの相談課電話ヒアリング結果をもとに作成

地方税の滞納整理を通じた危険老朽家屋の除去の事例

■ 宗像市(福岡県)における取組み

◯ 家屋所有者の死亡後、その相続人が該当家屋の管理を放置し危険老朽化した該当家屋を差し押さえ、公売手続により所有権を転移し、新たな所有者が撤去することにより、地域の安心・安全を確保

税務部門における不動産公売のメリット
  1. (1) 課税時効を回避し税収を確保(新築物件建設による固定資産税、転入者による住民税増も)
  2. (2) 売却後の危険老朽家屋除去により、治安・衛生の改善、地域の安心・安全の確保
  3. (3) コストは税務職員の人件費のみで、代執行費用や除去費補助が不要
  4. (4) 相続人の意思にかかわらず、危険老朽家屋の所有者移転が可能
不動産公売手続きの流れ
  1. (1) 法定相続人全員へ相続放棄の有無等について確認(相続人=現に所有する者の特定)
  2. (2) 相続人へ固定資産税納税通知書を送付
  3. (3) 相続人へ督促状を発送、相続における所有権の代位登記、滞納処分による不動産差押
  4. (4) 差押不動産の見積価格を算定、公売公告
  5. (5) 公売実施(入札・開札)、落札者に所有権転移
地方税の滞納整理を通じた危険老朽家屋の除去の事例

建築基準法第10条第3項に基づく命令・行政代執行の事例(1)
用途 店舗併用住宅 竣工時期 昭和初期
構造 木造 命令時期 平成23年3月
階数 3階建て 使用状況 使用実態なし(空き家等である)
建物面積 約135㎡ 所有者情報 所有者を特定
述べ面積 約310㎡ 現在の状況 改善(行政代執行による除去)
命令に至った状況 道路側及び隣地側へ建築物の一部倒壊
命令内容 倒壊の危険に対する是正措置を講じること
建築基準法第10条第3項に基づく命令・行政代執行の事例(1)

建築基準法第10条第3項に基づく命令・行政代執行の事例(2)
用途 戸建住居 竣工時期 昭和34年頃
構造 木造 命令時期 平成16年11月
階数 2階建て 使用状況 使用実態なし(空き家等である)
建物面積 約36㎡ 所有者情報 所有者を特定
述べ面積 約69㎡ 現在の状況 改善(行政代執行による除去)
命令に至った状況 台風で傾斜地に建つ該当敷地が崩壊し道路を塞ぐとともに家屋が宙吊り状態
命令内容 建築物を除去すること
建築基準法第10条第3項に基づく命令・行政代執行の事例(2)

建築基準法第10条第3項に基づく命令・行政代執行の事例(3)
用途 戸建住宅 竣工時期 不明
構造 木造 命令時期 平成14年6月
階数 2階建て 使用状況 使用実態なし(空き家等である)
建物面積 約40㎡ 所有者情報 所有者を特定していない
述べ面積 約70㎡ 現在の状況 改善(行政代執行による除去)
命令に至った状況 強風により屋根が隣接地へ落下
命令内容 建築物に定着する足場の除去及び残材撤去すること
建築基準法第10条第3項に基づく命令・行政代執行の事例(3)