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2015.10.28

広島県呉市空家等の適切な管理に関する条例

○呉市空家等の適切な管理に関する条例

平成25年6月17日条例第17号
改正
平成27年7月27日条例第39号

(前文)

呉市は,元来,平地が少ないという地理的特性に加え,明治時代に海軍鎮守府や海軍工廠が置かれ,基地の拡張により急激な人口増加が進んだため,斜面地へと住宅が建設されていき,現在では狭隘な道路事情も相まって多くの空き家が発生している状況となっている。
また,昭和30年代から40年代に建設された昭和地区などの団地や平成の大合併により市域となった島嶼部では,高齢化の進展により空き家となる割合が増してきている。
これらの現状もあり,5年ごとに行われる住宅・土地統計調査では,昭和63年以降本市の空き家率は全国平均を上回る結果となっており,空き家率の増加傾向に歯止めがかからない状況下にある。
こうした状況の中,市への苦情・相談だけでなく,議会が開催した議会報告会の意見交換においても,市民から空き家が適正に管理されないことで,いわゆる危険家屋となり,近隣に悪影響や危害を及ぼすおそれがあるという声が多く寄せられている。
危険家屋の倒壊等の危険性のみならず,治安や生活環境の悪化も包括して解決していくためには,自助,共助,公助の観点から,所有者が空き家を適正に管理していくことを大前提としつつも,地域コミュニティ全体での見守りや協力,行政の支援にとどまらず,積極的な施策展開をしていくことが緊要である。
将来に向けて住みよいまちづくりを嘱望するとともに,市民の安全・安心を守りたいという思いは,議会・行政ともに共通のものであり,今後協調してこの問題に取り組むため,この条例を制定する。

(目的)

第1条 この条例は,空家等対策の推進に関する特別措置法(平成26年法律第127号。以下「法」という。)に定めるもののほか,空家等の適切な管理に関し必要な事項を定めることにより,倒壊等の事故,犯罪,火災等の未然防止及び良好な生活環境の保全を図り,もって安全で安心なまちづくりの推進に寄与することを目的とする。

(定義)

第2条 この条例において,使用する用語は,法において使用する用語の例によるほか,次の各号に掲げる用語の意義は,それぞれ当該各号に定めるところによる。
(1) 市民等 次に掲げる者をいう。
ア 市内に居住する者
イ 市内に存する事業所又は事務所に勤務する者
ウ 市内に存する学校に在学する者
(2) 市民公益活動団体 呉市市民協働推進条例(平成15年呉市条例第12号)第2条第3号に規定する団体をいう。

(市の責務)

第3条 市は,空家等の適切な管理に関する市民等の意識の啓発を行うものとする。
2 前項に定めるもののほか,市は,この条例の目的を達成するため,空家等が特定空家等となることを未然に防止するために必要な施策及び特定空家等の改善又は解消を図るために必要な施策を策定し,及び実施するものとする。

(市民等の役割)

第4条 市民等は,特定空家等があると認めるときは,速やかに市にその情報を提供するものとする。
2 市民等は,地域の良好な生活環境の保全に努めるとともに,市が実施する施策に協力するものとする。

(市と市民公益活動団体の協働)

第5条 市と当該地域に係る市民公益活動団体は,この条例の目的を達成するため,空家等が特定空家等とならないよう協働で取り組むものとする。

(空き家等対策審議会)

第6条 市長の諮問に応じ,空家等の適切な管理の確保に関する事項及び特定空家等に対する措置に関する事項を調査審議させるため,呉市空家等対策審議会(以下「審議会」という。)を置く。
2 審議会は,委員10人以内をもって組織する。
3 審議会の委員は,次に掲げる者のうちから市長が委嘱する。
(1) 学識経験者
(2) 関係行政機関の職員
(3) その他市長が必要と認める者
4 委員の任期は,2年とする。ただし,補欠の委員の任期は,前任者の残任期間とする。
5 委員の再任は,これを妨げないものとする。
6 前各項に定めるもののほか,審議会の組織及び運営について必要な事項は,規則で定める。

(緊急安全措置)

第7条 市長は,空家等が緊急に危険を回避する必要のある状態にあり,かつ,当該空家等を放置することが公益に反すると認められる場合は,当該危険を回避するために必要と認める最低限の措置(以下この条において「緊急安全措置」という。)をとることができる。
2 市長は,緊急安全措置をとる場合においては,あらかじめ所有者等(法第3条に規定する所有者等をいう。次項において同じ。)の同意を得なければならない。
3 市長は,緊急安全措置をとったときは,その費用を所有者等から徴収するものとする。
4 市長は,法第14条第1項から第3項までの規定により助言又は指導,勧告及び命令を行った特定空家等についても,第1項に規定する状態にある場合は,当該特定空家等に緊急安全措置をとることができる。

(警察その他の関係機関との連携)

第8条 市長は,必要があると認めるときは,市の区域を管轄する警察署その他の関係機関に法第14条第1項から第3項までの規定により市長が特定空家等の所有者等に対して行う助言又は指導,勧告及び命令に関する情報を提供し,当該特定空家等を解消するために必要な協力を求めることができる。

(庁内推進体制の整備)

第9条 市長は,空家等の適切な管理に関し,庁内での空家等の問題に対する共通認識を図ることを目的として庁内推進組織を設置しなければならない。
2 市長は,空家等の適切な管理に関する相談に迅速かつ適切に対応するため,相談窓口の一本化又は各種相談窓口間の連携を強化する等相談体制の充実を図るものとする。

(議会への報告等)

第10条 市長は,毎年,空家等の適切な管理等に関する施策の実施状況を調査分析した報告書を作成し,議会に報告するとともに,公表しなければならない。

(委任)

第11条 この条例に定めるもののほか,この条例の施行に関し必要な事項は,規則で定める。
付 則
この条例は,平成26年1月1日から施行する。
付 則(平成27年7月27日条例第39号)
この条例は,公布の日から施行する。