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「糸」が結ぶまちとひとーー2軒の空き家を改修して生まれた文化交流スペースitonowaが京都・島原に再び活気を!

2016.01.26

2軒の空き家を連ねて、文化交流スペースに【京都府京都市・itonowa】

どこの街にも、その街の歴史というものがあります。小さな集落だってそれは同じで、そこに住んでいた人たちが密かに歴史を紡いでいたに違いありません。それが、京都のような古都であれば、尚の事。

京都の島原といえば、島原の乱や花街をまず思い浮かべるでしょう。その花街の一画には繊維関係のお店がずらりと並ぶ通りがありました……という訳で、今回は、マチノコトさんより、島原の「糸」にまつわる空き家のリノベーションのお話です。

「糸」が結ぶまちとひとーー2軒の空き家を改修して生まれた文化交流スペースitonowaが京都・島原に再び活気を!

「糸」が結ぶまちとひとーー2軒の空き家を改修して生まれた文化交流スペースitonowaが京都・島原に再び活気を!

街の歴史と空き家を糸で結ぶ

かつては花街として栄えた島原も、今では高齢化が進み空き家が増えています。繊維店が並んでいた通りも例に漏れず、この空き家をどうにかしようと立ち上がったのが、後に文化交流スペースitonowaの代表となる村田さんでした。

5年ぶりに京都に帰ってきた村田さんは、実家の隣の家が2軒連なって空き家になっているのを見て、空き家問題の深刻さを身にしみて感じ取ります。そして、この空き家をどうにか活用できないかと思いました。

その思いを結びつけたのが「糸」です。繊維店が建ち並んでいたという街の歴史と空き家を「糸」で結びつけ、itonowaという文化交流スペースを作ろう。そう思った村田さんは、仲間と資金を集め始めます。村田さんの呼び声に、建築設計、アートディレクターなどその道のプロが集まり、強力なチームが結成されます。

問題になったのは資金調達の面ですが、タイミングよく空き家活用促進の助成金の公募がありました。2014年度「空き家活用×まちづくり」モデルプロジェクトというのがそれで、村田さんたちはこのプレゼン審査を見事通過。資金面の問題をクリアした後は、itonowaが「地域の皆が集える場所」であることを周囲の人に知ってもらうために、一軒一軒顔を合わせての挨拶に行きます。

文化交流スペースitonowa

そうして、出来上がったitonowaは、背中合わせの2軒の空き家を改修して、奥行33mのマーケット兼交流スペースになりました。子供着物や古布を活かした骨董ギャラリー、糸を使ったアート雑貨といった「糸」を扱うお店が並び、2軒の空き家を結ぶ中庭には、ふらりと立ち寄れる交流スペースになっています。

ご近所への挨拶回りが功を奏したのか、近所のおばあちゃんや子どもたちまで遊びに来る場所となり、2軒の空き家はきちんと「交流の場」として機能していることが窺えます。「糸」という街の歴史と空き家が結び付き、現代を生きる人も結びつけたのでした。

これは、街の歴史をリノベーションのコンセプトにしてしまおうという、空き家問題への面白い対策でした。貴方が住む街や、貴方がお持ちの空き家にも、何らかの歴史があるはずです。それをコンセプトにして、リノベーションを計画してみてはいかがでしょうか?

この記事を書いた人
relax-man 空き家LOVEなフリーライター 「空き家」って、コトバの響きからして何だか素敵じゃありませんか? あきや・アキヤ・AKIYA・秋谷…って、あれ? 何か違う?! そのような訳で、空き家問題にはコトバの響きから興味を持ったという、茨城在住のフリーライターrelax-manです。 主な執筆分野は、山(低山)と農業。 今後は、空き家問題を右斜め45度の視点で(?)書いていきます! :Facebook :Twitter http://relax0906.wix.com/farmers-story
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