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◆生活感魅力 外国人観光客の宿泊も

2016.04.21

ミシンカフェと外国人向け旅館「シーナと一平」@東京都豊島区椎名町

「このヨガ教室、実は空き家をベースに作ったんですよ」
「ビルの空き室を利用して事務所にしようと思ってね」
「うちはもともと空き家だったんですけど、改装してカフェに……」

なんていう話を、身辺でもやたらと耳にするようになりました。2016年3月には、私が住んでいる茨城県水戸市でもリノベーションスクールが開催。でも、開催後に気づいたという……。水戸でのリノベーションスクールは、北関東で初の開催だったようで。取材に行きたかったです!

という訳で、確実に広がりを見せているリノベーションの輪。今回ご紹介する豊島区の事例も、リノベーションスクールがきっかけでした。ネタ元は、読売新聞オンラインさん、ローカルニッポンさんなどから。

http://sheenaandippei.sakura.ne.jp/ 東京都豊島区の椎名町

http://sheenaandippei.sakura.ne.jp/
東京都豊島区の椎名町

豊島区のとんかつ屋をリノベーション

舞台は東京都豊島区。以前にもご紹介しましたが、東京といえど空き家率は高くなっていて、その中でも豊島区の空き家率15.8%は東京で一番高い数値です。豊島区は「消滅可能性都市」と言われ、少子高齢化が進んでいる地域でもあります。豊島区の空き家・空き店舗は、現在約3万戸にものぼります。意外ともいえるこの数値からも、空き家問題は全国的な問題であることがうかがえます。

豊島区の西武池袋線・椎名町駅のそばの商店街に、一軒のとんかつ屋がありました。そのとんかつ屋「とんかつ一平」は、50年近くも営業を続け、地域の人々にも愛されていましたが、空き家になってしまいます。

リノベーションスクールを経て、「とんかつ一平」は「シーナと一平」に生まれ変わります。とんかつ屋だった1Fはミシンカフェに、住居だった2Fは旅館に。コンセプトは、”ミシンで地域とつながり、ファブリックで世界とつながる”です。

まちに開くトライアル(空き家Bar編)http://sheenaandippei.sakura.ne.jp/blog/2016/01/07/12%E6%9C%88%E3%81%AE%E3%82%B7%E3%83%BC%E3%83%8A%E3%81%A8%E4%B8%80%E5%B9%B3%E7%A9%BA%E3%81%8D%E5%AE%B6bar%E7%B7%A8/ オープン前のトライアルイベントにて。

まちに開くトライアル(空き家Bar編)http://sheenaandippei.sakura.ne.jp/blog/2016/01/07/12%E6%9C%88%E3%81%AE%E3%82%B7%E3%83%BC%E3%83%8A%E3%81%A8%E4%B8%80%E5%B9%B3%E7%A9%BA%E3%81%8D%E5%AE%B6bar%E7%B7%A8/
オープン前のトライアルイベントにて。

ミシンでつながる、地域と人。そして、世界。

はて、このミシンカフェとは何ぞや。初見だったんで、オリジナルかと思ったんですけど、ググってみるとけっこういろんな地域にあるんですね、このミシンカフェ。ミシンがカフェ内にあって、ソーイングスペース(縫い物をする場所)にもなっているようです。

1Fのミシンカフェでは、お茶やおしゃべりなどのカフェ的な機能だけでなく、「ミシン」を使った「ものづくり」で人々をつなげます。
「シーナと一平」の運営会社社長であり、店舗設計会社の社長でもある日神山さんの実家は内装業。「幼い頃から親しんできた布を、人と人をつなぐきっかけに」という意図から、ミシンカフェにすることに。夜はカフェスペースがラウンジへと様変わりします。

1Fのミシンカフェも、相当なインパクトがありますが、この「シーナと一平」はそれだけではありません。2Fの住居部分の旅館は、外国人向けに作っています。

「観光地にはない、日常の生活感を案内したい」と日神山さん。世界中の旅人に、東京の、下町ならではの風情を味わっていただこうというもの。「シーナと一平」の周辺は商店街なので、焼き鳥屋や惣菜屋など、おいしい魅力もたくさんあります。このように旅先の日常が味わえるのは、異国からきた旅人にとっては嬉しいかもしれませんね。

部屋は昔ながらの和室が4室あるほか、相部屋用に3つのベッドがある1室を用意。2016年3月18日にオープンしましたが、4月以降はすでに外国人観光客の予約で埋まっているとか。どうやらミシンは、地域の人だけでなく、世界中の人さえもつなげようとしているようです。

全国に広がる空き家ビジネス

さて、気になるのは、この空き店舗対策にかかった費用ですが、1,500万円とのこと。空き家を再利用といえど、やはりそれなりの金額が必要ですね。大事なのは、この費用をどれくらいの期間で、どのような方法でペイできるか。当たり前のことですが、他のビジネスと相違はありません。

リノベーションスクールでは、国内のリノベーション事業者と一緒に、具体的なプランを作成することができます。リノベーションの輪の広がりは、ビジネスの広がりです。この新しいビジネスモデルをより拡大させ、全国の空き家を一掃しましょう(さすがにそれは無理でしょうけど、勢いは大事!)。

この記事を書いた人
relax-man 空き家LOVEなフリーライター 「空き家」って、コトバの響きからして何だか素敵じゃありませんか? あきや・アキヤ・AKIYA・秋谷…って、あれ? 何か違う?! そのような訳で、空き家問題にはコトバの響きから興味を持ったという、茨城在住のフリーライターrelax-manです。 主な執筆分野は、山(低山)と農業。 今後は、空き家問題を右斜め45度の視点で(?)書いていきます! :Facebook :Twitter http://relax0906.wix.com/farmers-story
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