> > 古民家を再生して、暮らしの文化と美しさを、次世代に伝える【東京都杉並区・Re:gendo(りげんどう/Re:言堂)】
西荻窪にある二大古民家カフェに行ってきた

2016.06.18

古民家を再生して、暮らしの文化と美しさを、次世代に伝える【東京都杉並区・Re:gendo(りげんどう/Re:言堂)】

去年(2015)の終わりから今年の始めにかけて、カフェの取材の仕事をさせて頂きました。その中で、空き家・古民家を再生し、カフェにしたというお店が多かったのが印象に残っています。

どうやら、空き家・古民家とカフェの相性はバッチリのようで。古い建物が醸し出す心地良い雰囲気は、新しい建物では出しにくいもの。その古い建物が「空き家」として有り余る世の中。カフェは飲食の美味しさだけでなく、空間も大事ですから、相思相愛の関係になるのは自然な流れといえるでしょう。

全国にも数多く存在している「古民家カフェ」は、もはやひとつの言葉・形態として確立されています。今回は、東京の西荻窪にある素敵な古民家カフェをご紹介したいと思います。この言葉自体に、食傷気味だという方もいるかもしれませんが、ご紹介する「Re:gendo(りげんどう/Re:言堂)」は、雰囲気だけでなく、お店のコンセプトや成り立ちからして素敵だったので、どうか読まず嫌いせずに読んで頂ければと思います。ネタ元は、「空き家の活用で社会的課題を解決するブログ」さんと「リノベす」さんです。

昭和初期に建てられた古民家をリノベーション
Re:gendoの店内

Re:gendoの店内

西荻窪にあるRe:gendoは、昭和初期に建てられた古民家をリノベーションしてできたお店です。細い路地の先にお店があって、その立地からして良い雰囲気を醸し出しています。

Re:gendoで提案するのは、衣食住にまつわるもの。店内には、全国に展開するアパレルブランド「群言堂(ぐんげんどう)」の衣類が並び、おむすびと旬なおかずがセットになった「むすび膳」などをふるまっています。古民家の壁には、イタリアの漆喰にドイツの顔料を混ぜて塗った「ねずみ漆喰の壁」。他にも漆器などを販売。紙芝居や生ギター演奏などのイベントや、手作り味噌、しめ縄作りなどのワークショップも開催しています。

お店のテーマは「復古創新」。懐かしいのに、新しい。そんな空間が広がっています。

鳥取県大田市の石見銀山生活文化研究から発信する
改修の様子がまとめられたフォトブック

改修の様子がまとめられたフォトブック

これらの情報の発信源は、実は東京ではないんです。発信源は島根県大田市にある石見銀山生活文化研究所。先に書いたアパレルブランド「群言堂」の衣服を中心に、「田舎暮らしの中で見つけた文化、美しさ」を発信しています。衣服だけでなく、小物や雑貨、化粧品に食品、書籍など、ラインナップも幅広く、どれもがオシャレ。全国津々浦々にショップ展開もしています。

つまり、単純な古民家カフェではないんですよね。衣食住ぜんぶ=ライフスタイルごと提案・販売しているのが、このRe:gendoもとい、石見銀山生活文化研究所なんです。しかも、発信源が地方であるという。今までは、情報の発信源は東京などの大都市か海外などに偏っていましたが、Re:gendoの場合は地方の島根県なんです。

これも、ブランド力の成せる業であり、地方に住む人々に夢と希望を持たせる、すばらしい展開方法だと感じました。今や、住む場所は今までほど限られたものではなく、自由に好きな場所を選び、独自性のある地方ならではのビジネスの展開ができるようになっていることが実証された好事例と言えます。

店内には改修の様子がまとめられたフォトブックがあり、古民家再生への道のりが写真で見ることができます。女性客を中心に、予約でいっぱいになってしまうほどの人気ぶりを見せています。

復古創新
雑貨や小道具なども販売している。

雑貨や小道具なども販売している。

石見銀山生活文化研究所のホームページには、こんな言葉が綴られていました。
“「イマ」を生き生きと楽しみながら、古き良きものを活かし新しい価値を提案する。そして残すべきものは残していく”
テーマである「復古創新」の解説のような一文です。

空き家、特に古民家は、「残ってしまったもの」ではなく、「残されるべきもの」だと思います。今回のRe:gendoのように、新しい価値を持たせて、現代風の使われ方に変えて残すのも、また一興。そして、その発信源は、都心部に限らずどこでもできるということ。

Re:gendoの展開は、現代社会に浮き彫りになった空き家問題に対し、進むべき道を示してくれたかと思います。楽しく、素敵に古民家をリノベーション。これも一つの空き家対策と呼べるでしょう!

この記事を書いた人
relax-man 空き家LOVEなフリーライター 「空き家」って、コトバの響きからして何だか素敵じゃありませんか? あきや・アキヤ・AKIYA・秋谷…って、あれ? 何か違う?! そのような訳で、空き家問題にはコトバの響きから興味を持ったという、茨城在住のフリーライターrelax-manです。 主な執筆分野は、山(低山)と農業。 今後は、空き家問題を右斜め45度の視点で(?)書いていきます! :Facebook :Twitter http://relax0906.wix.com/farmers-story
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